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BtoBマーケティングを強化する
パーソナライズの実践方法とは?

本記事は、BtoBマーケティングを強化するパーソナライズの実践方法について解説します。

こんな方にお勧めの記事です。

  • マーケティング担当者
  • Web担当者
[イメージ]BtoBマーケティングを強化するパーソナライズの実践方法とは?

顧客のニーズや嗜好に合わせてサービスや情報を最適化するパーソナライズ。これは、BtoCマーケティングでは長年にわたり活用されてきた手法ですが、近年ではBtoBマーケティングにおいてもその重要性が高まっています。実際に、パーソナライズされたBtoBマーケティング戦略を導入することで、顧客エンゲージメントが向上し、売上増加や成約率の向上につながります。
本記事では、BtoBマーケティングにおけるパーソナライズの重要性と、具体的な実践方法を紹介します。

市場概況

現代社会は、人々の生活やビジネスがデジタルで支えられ、インターネットやオンライン、SNS等の情報を通じて商品やサービスについて知り、購入したり導入したりすることが多くなってきています。昨年、「メールマガジンに関する意識調査2023」において、商品やサービスについての情報入手方法の結果が以下のように公表されました。

企業やショップからのお知らせ受信方法

(有効回答数:500件)

[イメージ]企業やショップからのお知らせ受信方法(有効回答数:500件)

データをもとに考える

お知らせを受け取る手段を問う調査では、LINEやTwitterなどのSNSよりも、Eメールで受け取っていると回答する人が多いという結果でした。Eメールは100%、次点のLINEは33.4%と大きい差がでています。これにより、多くの人へ情報を届けるためには「メール」が有効なツールで、大変重要なチャネルということが判りますね。また、人により、さまざまなSNSから情報を得ていることがわかります。

ここがポイント!

では、BtoB企業におけるパーソナライズについて、幾つかの視点で考えてみましょう。

目次

[イメージ]BtoB企業におけるパーソナライズについて

1.BtoBマーケティングにおけるパーソナライズの重要性

パーソナライズとは

冒頭でご紹介した通り、パーソナライズとは、顧客のニーズや嗜好に合わせてサービスや情報を最適化することです。例えば、自社サイトを訪れるユーザーの属性や行動履歴などのデータを収集・分析することで、それぞれの興味・関心に合わせたサービスやコンテンツを提供することが可能です。これにより、顧客のエンゲージメントが向上し、より効果的なマーケティング活動が実現します。企業は、顧客一人ひとりに対してより価値のある体験を提供することで、競争優位性を確立できるのです。

パーソナライズが重要視されるようになった背景

BtoBマーケティングにおいてパーソナライズが重要視されるようになった背景には、営業スタイルの変化があります。以前は飛び込み営業や足で稼ぐアウトバウンド型の営業スタイルが主流でしたが、デジタル技術の進化に伴い、顧客自身がオンラインで情報を収集し、購買決定を行うようになり、マーケティング活動も大きく変化しました。

現代のBtoBマーケティングでは、Webサイトを活用して見込み顧客を集客し、関係性を維持・深耕しながら商談化するインバウンドのスタイルが増加しています。パーソナライズされた情報を定期的に発信することが、顧客との関係を強化し、競合他社との差別化を図るための重要な要素となっています。

2.パーソナライズのマーケティング効果

パーソナライズは、顧客との関係を深め、商談化率を高めるだけでなく、マーケティング予算の効率化や顧客満足度の向上にも貢献します。

商談化率の向上

見込み顧客のリードを商談化させるためのリードナーチャリングでのパーソナライズがどれほど重要なものかは、上記のとおりです。顧客の興味や過去の行動履歴に基づいて、メールマガジンを配信したり、Webサイトのコンテンツやホワイトペーパーを顧客のニーズに合わせて紹介したりすることで、信頼感が増し、お問い合わせや商談につながる確率が高まります。

マーケティング予算の効率化

パーソナライズされたマーケティングは、ターゲットを精密に絞り込むことができるため、広告費やマーケティング予算の最適化に大きく貢献します。例えば、特定のセグメントに対して最も効果的なチャネルやメッセージを使用することで、無駄な広告費を削減し、投資対効果(ROI)を向上させることができます。

顧客満足度向上

顧客のニーズに合った情報を提供すると、顧客満足度は向上します。顧客が関心を示した詳細情報やホワイトペーパーをタイムリーに提供することで、顧客は自分のニーズが理解されていると感じ、企業へのロイヤルティが高まります。

3.パーソナライズ可能なチャネル

パーソナライズを効果的に実施するためには、メールマガジン、オウンドメディア、ディスプレイ広告などの各チャネルでの具体的なアプローチが重要です。ここでは、パーソナライズの方法と効果を紹介します。

メールマガジン

メールマガジンは上記の市場概況のグラフにてご紹介したとおり、ユーザーとのコミュニケーションにおいて大変重要なチャネルであり、有効なマーケティングツールです。メールの内容だけではなく、件名やタイトルまでパーソナライズすると、開封率・クリック率が高まります。また、配信時間や配信頻度もパーソナライズしていくことでより効果が高まるでしょう。

オウンドメディア

オウンドメディア(自社Webサイトなど)におけるパーソナライズでは、顧客のWebサイト閲覧履歴を活用し、特定のコンテンツやホワイトペーパーなどの情報提供を行います。例えば、訪問者が特定のブログ記事を読んだ場合には、そのテーマに関連する製品情報やホワイトペーパーを案内することで、滞在時間が長くなり、コンバージョン率の向上も期待できます。

ディスプレイ広告

Google広告などのディスプレイ広告では、顧客の属性や興味関心に合わせて配信することができます。過去に特定の製品に興味を示したユーザーに対して、その製品の詳細や特典を含む広告を表示することで、再訪率が向上します。また、広告の遷移先もターゲットによって変更できるため、パーソナライズされた情報提供が可能です。

4.パーソナライズに活用される情報

パーソナライズした情報を提供するためには、顧客をセグメントしていく必要があります。セグメントは大きく2つの方法が考えられます。

自社で取得した情報

自社のサイトに訪問したユーザーであれば、cookieを発行し、Webサイトの行動履歴から最適なコンテンツを表示することが可能です。また、資料請求やお問い合わせなどで自社に個人情報を提供してくれた見込み顧客に対しては、マーケティングオートメーション(MA)を活用し、以下のような情報をもとにパーソナライズすることができます。

  • - 企業情報(業界、企業規模など)
  • - 見込み顧客の部署
  • - 購買意欲(検討初期段階か検討後期かなどを閲覧コンテンツから判断)
  • - メールマガジンへの反応(開封率、URLクリック率)

Web上から取得できる情報

上記のような前提がない場合でも、簡易的にパーソナライズすることも可能です。

  • - 位置情報
  • - アクセス時間
  • - Webサイトの滞在時間

5.MAでパーソナライズを効率的に実施

顧客との関係性維持・深耕に欠かせないメールマガジンのパーソナライズは、MAを活用することで、効率的に実施できます。

例えば、顧客がWebサイトで特定の製品ページを訪れた際に、自動的に関連する情報を含んだメールを送信する仕組みができます。これにより、人的リソースを削減しながらも、高度にパーソナライズされたマーケティング活動を実施できます。また、特定の製品を閲覧した顧客に対して、その製品の詳細情報や活用事例を含んだメールを送ることで、顧客の関心を引き続けることができます。

MAツールでは、顧客データをもとに、配信するメールの内容をカスタマイズすることができます。例えば、顧客の会社名や担当者の名前をメールに自動的に挿入することで、受け取る側にとってより個人的で興味深い内容にできます。

また、MAにおける利点は、単にパーソナライズを効率化するだけでなく、全体的なマーケティング活動の効果を向上させることにあります。例えば、リードのスコアリング機能を利用することで、最も有望な見込み顧客に優先的にアプローチできますし、キャンペーンの効果をリアルタイムで分析し、最適化もできるため、常に最良の結果を追求することが可能です。

弊社では、MAの導入から運用、活用までを一貫して支援しています。特に、Account Engagement(旧Pardot)を活用した支援サービスを提供しており、貴社のマーケティング活動を営業プロセスの全体最適の視点からご支援いたします。

Account Engagement(旧Pardot)活用支援

6.パーソナライズの導入で顧客と良好な関係を構築

パーソナライズの効果を最大化するためには、顧客データの収集と分析が不可欠です。顧客の行動履歴や属性情報を活用し、それぞれの顧客に合わせたメッセージやコンテンツを提供することで、より深いレベルでのエンゲージメントが可能になります。

[イメージ]パーソナライズの導入で顧客と良好な関係を構築

今後の展望

これまでお伝えしてきたとおり、MAを活用し、パーソナライズを効率的に実施するよう努めることが大切です。BtoBマーケティングでパーソナライズに成功した企業が、顧客との良好な関係を深め、商談化率の向上やマーケティング予算の効率化、顧客満足度の向上などを実現していくことでしょう。

パーソナライズをはじめ、BtoBマーケティングについて課題がある方は、ぜひ無料相談にお申込みください。営業プロセス全体から、各種施策のアイデアまで幅広くご相談お受けします。

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※本記事は、2024年7月に作成、公開しました。記事の内容は当時のものです。

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