マーケティングコラム
BtoB企業のデジタルマーケティングを推進させるには?
*本記事では、BtoB企業におけるデジタルマーケティングを推進させるための方法を具体例とともに解説します。
*以下のような方々にご紹介する記事です。
- マーケティング担当者
- 営業担当者
- 営業プロセスの改善を望む方
- デジタル変革を進める担当者

デジタル技術の進展により、一人ひとりの状況に応じた、きめ細かいケアやサービスが提供できるようになり、さまざまなユーザーに価値ある体験をお届けすることが可能となってきました。私たちがデジタルの活用で目指すのは、さらに便利で豊かな社会の実現です。
また、商品やサービスを提供する企業は自社内でデジタルを活用し、社外にはデジタルマーケティングを推進して最適なコミュニケーションで成果を出し、さらなる成長を遂げようとしています。
以前、本コラムのVol.2でBtoB企業にとってのマーケティング戦略について、ご紹介しましたが、私たちのようなBtoB企業のデジタルマーケティングは、どのように推進していけば良いのでしょうか。
今回は、デジタルマーケティング推進の具体的な手法や成功のポイントをご紹介します。
市場概況
各社がデジタルマーケティングを推進しようとする中、近年のBtoB企業において、デジタルマーケティングはどの程度、進んでいて、どのように取り組んでいるのでしょうか。まずは、デジタルマーケティング推進に関して、Sansan株式会社が行った調査結果(*1)をベースにご紹介していきたいと思います。
1.マーケティングの重視度:9割以上の企業がマーケティングを重要視
法人向け商品・サービスを提供する企業で自社のマーケティングに関わる900名のビジネスパーソンに、BtoB事業におけるマーケティングの重要度を質問したところ、「非常に重要だと思う」が38.6%、「やや重要だと思う」が52.3%と、全体の9割以上が重要と回答しています。

2.主なマーケティング施策:オンラインとオフラインの両方でアプローチ
BtoBマーケティングで実施されている施策の上位には、「展示会への出展」、「Web広告」、「オフラインセミナー開催」が挙げられています。オフラインとオンラインの両方のアプローチを利用、マーケティング施策を実施している、ということがわかりますね。

3.成果と課題:
BtoBマーケティングで「十分な成果が出ている」と答えた企業はわずか13%となっており、8割以上が何らかの課題を抱えていました。

データをもとに考える
では、結果が出ている企業が、どのような企業なのか、ということについて調査結果のデータ(*1)をもとに考えてみましょう。
以下のように、顧客のデータベースの整備ができている企業は、全体の約24.3%です。つまり、成果が出ている企業ほどデータベースの整備と活用が進んでいることが明らかになっています。
そして、成果が出ている企業は「マーケティング戦略の立案」、「データ分析、レポーティング」、「顧客データ、顧客リストの整備・更新」に注力していることもわかります。

これらの結果は、BtoB企業におけるデジタルマーケティングの重要性が高まっている一方で、効果的な施策の実施やデータ管理の整備にはまだ課題があることを示しています。また、成功している企業は戦略的なアプローチとデータの活用に重点を置いている傾向が見られます。顧客データベースの整備が、どれだけ重要なことなのかも、よくわかりますね。
- *1 調査結果(出典元:法人向け商品・サービスを提供する企業で自社のマーケティングに関わる900名のビジネスパーソンを対象にした「BtoBマーケティングに関する実態調査より/Sansan株式会社)
https://jp.corp-sansan.com/news/2023/0601.html(外部サイトにリンクします)

ここがポイント!
ご存知の通り、デジタルマーケティングは、常に進化している分野です。
では、BtoB企業(ビジネス対ビジネス)が目標を達成するため、デジタルマーケティングを推進するには、どのような戦略が効果的なのでしょうか。ポイントを8つの項目に分けて、ご紹介しましょう。
1.対象顧客の理解
- 市場調査とデータ分析
- ターゲット企業や意思決定者の特性、ニーズ、アクションを把握します。
- ペルソナの作成
- 理想的なペルソナを作成し、マーケティング活動をカスタマイズします。
2.顧客体験価値のあるWebサイトの構築
- 専門的なWebサイト
- 製品やサービスの詳細、企業の専門性、成功事例を掲載し、信頼性を高めます。
- 検索エンジン最適化(SEO)
- 関連するキーワードでの上位表示を目指し、オーガニック(自然閲覧からの流入)のトラフィックを増加させます。
3.コンテンツマーケティング
- 顧客のビジネスに貢献するコンテンツ
- ブログ、ホワイトペーパー、ケーススタディを提供し、専門知識を示します。
- ビデオとウェビナー
- 製品デモ、インタビュー、教育セミナーを通じてエンゲージメントを促進します。
4.ソーシャルメディアマーケティング
- ターゲットに合ったプラットフォームの選定
- LinkedIn、Twitterなど、プロフェッショナル向けのプラットフォームに焦点を当てます。
- 定期的な投稿とインタラクション
- 業界のトレンドやインサイト(顧客の洞察)を共有し、コミュニティとの関係を築きます。
5.リードジェネレーションとナーチャリング
- リード獲得戦略
- ランディングページ、フォーム、CTA(コール・トゥ・アクション)を使用して潜在顧客の情報を収集します。
- リードナーチャリング
- メールマーケティング、パーソナライズされたコミュニケーションで関係を深め、購入決定へ導きます。
6.データ駆動型アプローチ
- 分析とフィードバック
- Web分析、ソーシャルメディアのインサイトを活用し、戦略を定期的に評価・調整します。
- ROIの測定
- キャンペーンの効果を測定し、ROI(投資収益率)を最適化します。
7.パートナーシップと協力関係の構築
- 業界のイベントやセミナー
- ネットワーキングを通じて関係を築き、パートナーシップを拡大します。
- 共同マーケティング活動
- 他の企業との協力により、リーチと影響力を拡大します。
8.技術とオートメーションの活用
- CRMとマーケティングオートメーションツール
- 顧客データの管理とマーケティング活動の自動化を図ります。
- AIと機械学習
- データ分析、顧客行動の予測、パーソナライズされたコンテンツ提供に役立てます。
上記の項目をみると、市場の動向、テクノロジーの進化、顧客の行動の変化に敏感であることが成功の鍵、というのがわかりますね。これらの戦略を組み合わせることで、BtoB企業は最適なコミュニケーションを図り、デジタル空間での競争力を高め、持続可能な成長の実現を目指しているのです。
*ペルソナ作成については、本コラム(Vol.6)でご紹介しています。詳しくはコチラから。
*当社は、以下のサービスを提供しています。ご相談や質問などありましたら、お気軽にどうぞ。
BtoB企業向けのマーケティング支援とコンサルティングサービス

今後の展望
このように、BtoB企業のデジタルマーケティングを推進すると、顧客や見込み客(ユーザー)の詳細なデータ分析により、ターゲット層のニーズを正確に把握し、パーソナライズされたマーケティング戦略を展開できます。AIの活用によって、顧客の行動を予測し、最適なコンテンツとタイミングでアプローチすることも可能になるでしょう。これらによって効率的なリード生成ができるようになり、コンバージョン率も向上します。また、オムニチャネル(*2)戦略により、異なるプラットフォーム間で一貫したブランドメッセージを伝えることができ、顧客エンゲージメントとブランドの認知度を高めることに繋がります。
- *2 オムニチャンネル(omni-channel):企業とユーザーの接点となる販路(リアルとオンライン)を有機的に連携させ、統合利便性を高めたり、多様な購買機会を創出したりすること。“omni-” は「すべての」を意味する接頭辞。
そして、これらの結果として、最適なコミュニケーションを実現し、長期的に顧客との深い関係を築くことが可能となり、ビジネス成果を最大化する方向に進めることができるようになるのです。
いかがでしたでしょうか。少しでもデジタルマーケティング推進する際のヒントとなれば幸いです。
次回は、BtoBマーケティング戦略の立て方と実行方法【基礎知識編】をお届けする予定です。
どうぞお楽しみに!
■過去のコラムは以下からご覧ください。
マーケティングコラム
*本記事は、2023年12月に作成、公開しました。記事の内容は当時のものです。
